ピーターパンになりたい、わたし
大学三年生になって、もうすぐそこにみえてきた。
「シュウカツ」が近付いている。サマーインターンのフェアが始まり、情報サイトが解禁されたり、なんなんだもう。「シュウカツ」の足音がする。追いかけられてるのか、追いかけているのか、よくわからないけど、変なプレッシャーのかかる距離感に「シュウカツ」がやってきた。
自己分析をしなさい。
業界分析をしなさい。
企業研究をしなさい。
教科書のない世界が、どんどん近づいてくる。
ピーターパンシンドロームという単語を最近聞いたけど。まさにそれだ。
ティンカーベルなんていないし、そんな妖精来ないけど。
大人じゃないのに大人のふりをしなきゃいけない世界に、「オトナ」というラベルをぺたりと張られた私が入っていく。
長い長いと思っていた学生生活が終わってしまいそう。なんだかさみしくなる。中学生のころは、高校生にあこがれがあって。高校生のころは、大学生にあこがれがあって。
でも、今の私は社会人にあこがれを抱けないままでいる。できれば学生のままでいたいなんて、甘いことを考えている。
そんなこと考えていても、やっぱり時間は進むわけで。
わたしはもう「シュウカツ」と追いかけっこをしなきゃいけないらしい。